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コラム

火事に強い家のつくり方~安心・安全に暮らすための住まいの知識~

火事になりにくい家、万が一家事が起こっても燃えにくい家とはどんな家でしょうか? 指標となるのが「省令準耐火構造の住宅」です。

その手法は、大きく3つあります。

①屋根・外壁・軒裏に防火性の高い構造・材料を使用し、まわりの家(外部)から燃え移らないようにします。
②各室の壁や天井の内側に火に強い材料を使い、火災が起きてもその部屋に火を閉じ込めます。
③壁の中や天井の中にファイヤーストップ材を設けて、部屋から飛び出した火が広がるのを遅らせます。

これらの基準をクリアすることで、火災が起きにくくなり、万が一起きたとしても燃え広がるスピードを抑制し、初期消火の時間や、避難の時間を確保できるというわけです。

もう1つ、この省令準耐火構造の住宅にすることのメリットがあります。それは火災保険が劇的に安くなること。住宅ローンを使う場合、ローンの期間中、火災保険への加入は必須となっています。火災保険にはいろんな特約や保証がありますが、一般的な条件で比較すると、下の表のように35 年間で約60万円も保険料が安くなるというわけです。最初から計画をしていれば、一般的な住宅を省令準耐火構造の住宅に変更しても、60万円も追加工事費がかかるようなことはありません。家は電化製品などよりも長い期間使い続けるものであり、住む人の安全と密接に結びつくものです。最初に安全対策を考えて投資すべきところを、一緒に考え相談できる相手と家づくりをすることをおすすめします。