*
コラム

坂道とともに暮らす~地域の暮らしを楽しむ住まいのアイデア~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広島は中国山地と瀬戸内海に挟まれた、自然環境が豊かなエリアです。家の建設地という観点で広島市内を見ると、平地は旧市内と呼ばれる三角州のエリアにしかないため、住宅地は周辺の山の斜面に広がっています。都心部で土地を見つけることは難しいので、広島では斜面、つまり坂道に住むことは、高い確率の選択肢となります。

坂道に住むことの一番のメリットは高台ならではの景観を楽しめることでしょう。都心の夜景や、場所によっては瀬戸内海の多島美を眺めることができるはずです。特に2階にリビングを設置すれば、隣家の存在をさほど気にすることなく、これらの景色を存分に楽しむことができます。また坂道にある住まいはひな壇状になっているため、日当たりや風通しも期待できます。海側から吹く風は心地良く、広島の素晴らしい気候の恩恵を受けることができます。

逆に坂道に住む上で注意すべき点の1つは土地の費用面です。山の斜面に宅地をつくるために造成が必要な場合や、土地によっては斜面に掘り込みのガレージをつくる必要が出てくることがあるからです。もう1点は地盤の強度を確認することです。山の地盤が脆弱な場合は、盛り土や擁壁をつくることが多いのですが、この擁壁周辺は土地が脆弱な場合が多いのです。さらに擁壁をつくる際は、土地の所有者が費用負担するケースが多いということを知っておきましょう。また造成した山に住むということは、2014年8月に起きた広島土砂災害のことを忘れてはいけません。「土砂災害ポータルひろしま」などのサイトで警戒区域や危険箇所を確認し、土地探しの参考にしましょう。

 

 

 

 

広島の住宅街には、コンクリートのガレージの上に木造住宅を建てるケースがよく見られる